ガーナの首都アクラの店に置かれた中國茶。(資料寫真、アクラ=新華社配信)
【新華社合肥9月14日】中國安徽省黃山市は緑茶の主産地の一つである。緑茶製造?加工を手掛ける黃山金昱茗食品は2008年以降、茶葉をガーナやセネガル、モロッコなどアフリカ10カ國近くに輸出しており、年間輸出量は約8千トンに上る。
中國発祥の茶は世界三大飲料の一つで、多くのアフリカの人々にとって高溫?乾燥の気象條件下で喉の渇きを癒し、體の熱を下げるための必需品となっている。23年の中國の茶の輸出量は36萬7500トン、輸出額は17億3900萬ドル(1ドル=約141円)で輸出量上位10位の輸出先國?地域のうち、7カ國がアフリカ諸國となっている。
中國は世界最大の発展途上國、アフリカは発展途上國が最も集中する大陸であり、両者の発展に対する共通の渇望、それぞれの発展段階と資源の狀況をみると、両者間の協力?発展が「互いにニーズと優位性があり、互いにとってチャンス」ということは決定的となっている。中國茶輸出の活発化は中國とアフリカの商業分野における互恵?協力関係の例証と言える。
千年前の古代海上シルクロードはかつて、主要貿易港のある広東省広州市と東南アジアや中東地域、さらにはアフリカをつないでおり、中國茶のアフリカへの伝播はここから始まった。
安徽省黃山市黃山區新明郷猴坑村で、農具や茶などを山の間で輸送するドローン。(4月27日撮影、黃山=新華社記者/杜宇)
「東方の茶葉」で結ばれた「世紀の経済?貿易活動の動脈」は今、新時代を迎えて一新された。ますます多くの中國企業がアフリカ市場を熱心に深耕し、現地の人々に合わせた茶製品を生産している。
茶葉の製造?販売を行う黃山一品有機茶業の輸出業務責任者の程海霞(てい?かいか)氏は「アフリカ各國の飲み方や味覚に合わせた商品を開発することができる」と語る。例えば、西アフリカでは小さなポットでお茶を淹れる習慣があることから、同社が開発した25グラム入りの個包裝が使用に適し、発売後すぐに輸出業務の90%を占めるようになったと明かした。
程氏は「アフリカの多くの國は茶を生産していない。消費者の多様なニーズに応えるため、中國企業が一連の新措置を打ち出しており、それが現地市場の活性化と雇用創出に大いに役立っている」と述べた。
同社の対アフリカ輸出額は2020年が1千萬ドル余りだったのに対し、24年は6500萬ドルに上る見通しで、年平均伸び率は60%に迫る。だが、程氏はもっと先を見據えており、「アフリカ諸國の経済の不均等発展を踏まえ、マリ事務所の規模をさらに拡大し、アフリカで販売する茶の価格を引き下げる」との考えを示した。
ここ數年、貿易促進や投資主導、貧困削減?農業優遇などをテーマとするプロジェクトに支えられ、中國とアフリカ間の経済?貿易協力は著実に進展している。23年の両者間の貿易額は2821億ドルに上り、中國は15年連続でアフリカ最大の貿易相手國となった。23年末時點の中國の対アフリカ直接投資殘高は400億ドルを超え、中國はアフリカにとって最も主な投資元の一つとなった。中國企業は直近3年で、アフリカで110萬人分以上の雇用機會も創出している。